ある日、お母さんが古くなった布団を捨てようとした時、
例によっておばあちゃんが「勿体ない!」と言って止めました。






「綿が硬くなったせんべい布団なんか、置いておいても仕方ないでしょう?」

「いや、この綿を利用して座布団が作れるよ・・」




それで、おばあちゃんが作ったのが、10枚の硬い座布団でした。



「ほれ、いい座布団ができた。お客さんが大勢来たら役に立つよ」

「こんな硬い・・・しかもありあわせの布を使った座布団なんかお客さんに出せません!!」





むっとしたおばあちゃんは自分の部屋に座布団を持って行き
畳の上に並べました。



そしてその上にシーツをかけ敷き布団の代わりにして
寝てしまったのです。

「ほっほっほ・・・・ほれ!この通りちゃんと役に立ってるもんねえ。ハルコさんには悪いけど今回もあたしの勝ちだものね。
ほっほっほ・・・」






今日はちょっと無理しているおばあちゃんでした。





硬くってもつぎはぎでも、心がこもっていればいいじゃないの!!堂々とお客さんに出せばいい。と思われた方、おばあちゃんに励ましの便りを出そう!!!!





前に戻る


次に行く