「ああーーーーーっ!」
2007年6月25日
私は、よくものを忘れ、突然、思い出します。
女優の名前が浮かんでこず、「ほら、あの、その・・・」
なんてやったあと、
台所で洗い物をしていて、ふっと思い出したりします。
その時、私は決まって
「ああーーーーーっ!」 と
大声をはりあげます。
真っ白だった頭に突然画像や、文字が
鮮明に浮かぶのですから、
そりゃあうれいしいと言うかなんというか・・・
ともかく、無意識に叫んでます。
その叫び声を聞いためがね君は、たいてい、
椅子をひっくり返し、うろたえ、必要以上に、びっくりします。
実は、めがね君が、必要以上にびっくりするのには訳があるのです。
つまり、
「ああーーーーーっ!」 と
叫ぶ前には、必ず何かを忘れていることが、存在するわけで、
それが、女優の名前くらいなら何の問題もないのですが、
たとえば、
車で出かけ、高速に乗ったころ、
「ああーーーーーっ!
アイロンつけっぱなし・・・」
などと、告白された日には 、大パニックです。
ですから、めがね君は、毎日、緊張して暮らしています。
ごろんと横になっているときも、
もしかしたら、私が、
「ああーーーーーっ!」
と叫ぶのではないかと、
びくびくしています。
そして、昨日の日曜日、やっぱりめがね君は
テレビを見ながら、ちらちら私を見ていました。
めがね君の緊張を 解いてあげなくちゃ!
心優しい私は
「めがね君、退屈なら、買い物に連れて行ってあげようか?」
と、声をかけながら時計を見ました。
2時でした。
そのとき、
私、 「ああーーーーーっ!」
めがね君、 ビクッ!
私、 「お昼ご飯を食べるの、忘れてた!」
そうか・・・めがね君が、ちらちらこちらを見ていたのは
「そろそろ、お昼を食べようか・・・」
というアイコンタクト なのでした。
「そういうときは、アイコンタクトではなく、
口で言うもんやろ!」
と、めがね君にアイコンタクトを 送る私。
私って、きっと、いつも
「忘れているよ」と、口に出して言い出せない雰囲気を
かもしだしているのに違いありません。
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